Flatpakでアプリをインストールしてみる
概要
Linuxを使っていると、「このアプリ、自分のディストリビューションのリポジトリには入ってないなぁ」とか「最新版が欲しいのに古いバージョンしか降ってこない」みたいな場面によく出くわします。
そんなときに便利なのがFlatpakです。ディストリビューションの種類を問わず、同じ手順でアプリを入れられるのが大きな魅力ですね。
この記事では、Flatpakの基本的なセットアップから、実際にAmberol(音楽プレイヤー)やFreeTube(YouTubeクライアント)を入れるところまでを、ひととおり追っていきます。
Flatpakって何?
ざっくり言うと、アプリを「必要なライブラリごとパッケージにまとめて配布する」仕組みです。
普通のパッケージ管理だと、アプリが依存するライブラリのバージョンがディストリ側の都合に縛られたりしますが、Flatpakはその依存関係を自分で抱え込んでいます。
おかげで、UbuntuだろうとFedoraだろうと、はたまたNixOSだろうと、同じパッケージがそのまま動くわけです。
サンドボックスの中で動くのでセキュリティ的にも安心しやすい、というのもよく挙げられる利点ですね。
まずはFlatpakを準備する
最近のディストリビューションだと最初からFlatpakが入っていることも多いですが、念のため確認しておきましょう。
flatpak --version
バージョンが表示されればOKです。
もし「コマンドが見つからない」と言われたら、お使いの環境に合わせてインストールします。
Ubuntu / Debian系
sudo apt install flatpak
Fedora
sudo dnf install flatpak
Flathubを追加する
Flatpak本体を入れただけだと、まだアプリを探しに行く先がありません。
そこで、Flatpakアプリの一大配布拠点である Flathub をリポジトリとして登録します。
flatpak remote-add --if-not-exists flathub https://flathub.org/repo/flathub.flatpakrepo
--if-not-exists を付けておくと、すでに登録済みでもエラーにならないので気楽です。
ここまで終えたら、一度システムを再起動しておくのがおすすめです。
特に初回はこれをやっておかないと、後でインストールしたアプリがアプリ一覧に出てこない、といったことがあります。
アプリを探す
何が入れられるのか気になったら、検索してみましょう。
flatpak search amberol
名前やアプリID、説明などが一覧で出てきます。
インストールに使うのは「アプリケーションID」(org.gnome.World.Amberol のような形式)なので、ここを覚えておくと迷いません。
Amberolをインストールする
それでは実際に入れてみます。まずはAmberolから。
シンプルで動作も軽い、GNOME系の音楽プレイヤーです。とりあえず音楽を鳴らしたいだけ、という用途にぴったりです。
flatpak install flathub org.gnome.World.Amberol
途中で「これらをインストールしますか?」と確認されるので、y を押して進めます。
依存するランタイムも一緒に落ちてくるので、初回は少し時間がかかるかもしれません。
インストールが終わったら、コマンドからも起動できます。
flatpak run org.gnome.World.Amberol
もちろん、アプリケーションメニューのアイコンから普通に立ち上げてもOKです。
FreeTubeをインストールする
次はFreeTube。広告なし・プライバシー重視でYouTubeを見られるデスクトップクライアントですね。
アカウントにログインせずに視聴できたり、登録チャンネルをローカルで管理できたりと、なかなか使い勝手がいいです。
flatpak install flathub io.freetubeapp.FreeTube
こちらも同じ流れで、確認に y で答えれば完了です。
起動はこちら。
flatpak run io.freetubeapp.FreeTube
インストール済みアプリの確認
何を入れたか分からなくなってきたら、一覧で確認できます。
flatpak list
アプリだけに絞りたいときは --app を付けます。
flatpak list --app
アップデートと削除
Flatpakで入れたアプリは、まとめて更新できます。
flatpak update
定期的に実行しておくと安心ですね。
不要になったアプリを消したいときは uninstall です。
flatpak uninstall io.freetubeapp.FreeTube
アプリを消しても、使われなくなったランタイムは残ったままになることがあります。
ディスクの掃除をしたいときは、次のコマンドで不要なものをまとめて片付けられます。
flatpak uninstall --unused
まとめ
ここまで、Flatpakの準備からAmberol・FreeTubeのインストール、そしてアップデートや削除までひととおり見てきました。
あらためて振り返ると、Flatpakの一番の強みは「ディストリビューションの違いを気にしなくていい」という一点に尽きます。Flathubさえ登録してしまえば、あとはどの環境でも flatpak install <ID> で完結する。この手軽さは、一度慣れると手放せません。
サンドボックスで動くぶんセキュリティ的にも安心しやすく、ホスト環境を汚さないのも嬉しいところです。
一方で、ランタイムをアプリごとに抱える都合上ディスク容量は食いやすく、ホスト側のテーマやファイルアクセスとの兼ね合いで一手間かかる場面もあります。このあたりは使い分けのポイントになるでしょう。
とはいえ、「リポジトリに無いアプリを試したい」「最新版をすぐ使いたい」といった場面では、やはりFlatpakが一番手軽です。
合わなければ uninstall でさっと消せるので、まずは気になるアプリを flatpak search で探して、気軽に入れてみるところから始めてみてください。